脳の機能は、忘れること

 勉強に限らず普段の生活の中でも、「忘れる」という経験がよくありますよね。これに悩ませられている人が、多いのではないでしょうか。

 脳科学的にみれば、「忘れる」ということは、当然なことなのです。脳重さは、体重の2%しかありませんが、消費エネルギーは体全体の20%を脳だけで使っています。情報を蓄えるためには、エネルギーを消費します。不要な情報を脳に蓄えることは、エネルギーの無駄使いになります。そのため、脳は、エネルギーを浪費しないように不要な情報は忘れていくのです。自分だけが特別に忘れやすいわけではなく、誰の脳でも同じことなのです。

 では、勉強などの知識を忘れなくするには、どうしたらよいのでしょうか。その方法は、一つしかありません。それは、脳に何度も何度も繰り返し情報を送り続けるしかないのです。何度も脳に送ることで「必要な情報」として覚えることができます。古来より「学習とは反復の訓練である」といわれてきたことは、脳科学の視点からも同じことがいえます。

 勉強して覚えたことを忘れてしまったとしても落ち込まず、それが普通だと思って気にしないことです。繰り返し復習をして、脳に「必要な情報」を記憶させていきましょう。

本日もお読みいただきまして、ありがとうございました。