記憶の種類と年齢の関係

 自由に思い出せる記憶を「経験記憶」、何らかのきっかけがないと上手く思い出せない知識や情報の記憶を「知識記憶」と説明してきました。しかし、記憶の種類はこの2つだけではありません。物ごとの「手順」や「やり方」を記憶する「方法記憶」というものがあります。例えば、自転車の乗り方やスポーツのやり方などです。

 方法記憶は、「体で覚える記憶」です。もちろん、実際には「体」が覚えているのではなく、「脳」が記憶をしていることは言うまでもありません。

 3つの「記憶」がありますが、子供から大人に向けて、方法記憶がもっともはやく発達して、「ハイハイ」や「よちよち歩き」などができるようになります。続いて知識記憶が発達して言葉を話すことができるようになります。そして、最後に発達するのが経験記憶です。経験記憶は、成長の過程ではかなり遅れて発達してきて、中学生までは、どちらかと言えば知識記憶がよく発達している年頃です。その年齢がすぎると、経験記憶が優勢になってきます。

 中学生や高校生の皆さんは、勉強のやり方も工夫をしていく時期になってきています。脳の得意な記憶の仕方を理解して、勉強をしていきましょう。

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