記憶の種類

 「記憶」に対してどんなイメージを持っていますか?自分自身の「過去の記憶」を思い出して下さい。何を思い出しましたか。

 ・テストで良い点数をとったこと

 ・友達との約束を破ってしまったこと

いろいろと思い出せるはずです。

 いま思い出してもらった記憶は、「自分が経験をしたこと」や「体験したこと」であるのです。皆さんの脳には、もっと違う種類の記憶が、ほかにもたくさん詰まっているはずです。

 例えば、三角形の面積の公式や英単語、歌手の名前など、さまざまな記憶がいっぱい詰まっているでしょう。「知識」や「情報」といったものです。これらも過去に蓄えられた立派な記憶です。

 つまり、「記憶」と一口にいっても、それは1種類ではないのです。「自由に思い出せる記憶」と「自由に思い出せない記憶」があるのです。

 自由に思い出せる記憶、つまり自分の過去の経験が絡んだ記憶を、「経験記憶」、何らかのきっかけがないと上手く思い出せない知識や情報のような記憶を「知識記憶」と呼びます。

 テストで覚えなければならないものは、ほとんどが知識記憶です。きっかけが十分に与えられないと思い出すことのはできません。テストの内容も知識記憶ではなく経験記憶として覚えればよいのです。経験記憶は、自由に思い出せるだけではありません。覚えること自体が楽にでき、忘れにくいという事実です。経験記憶はよいことずくめです。

 テスト中に「教科書の何ページの問題と似ている」というような思い出し方が、経験記憶を利用した方法です。知識記憶でも、情報や体験に関連づけて覚えれば、経験記憶に近づきます。

 英単語を覚えるときに、発音してみたり例文を覚えてみたりしてみるとよいでしょう!

本日もお読みいただきまして、ありがとうございました。